551の豚まんじゃない方でも551のあるときだし、551じゃない方の豚まんもうまい

 

記事中の商品情報や価格は2023年1月のものです。


「551があるとき~!(ほがらか~)、ないとき~!(しょぼーん)」のCMで関西ではおなじみの551蓬莱には、日頃からお世話になっている。551蓬莱は関西地区に展開している中華料理の販売店。とくに豚まんが有名で、このローカルCMは、関西以外在住の方でも、見たことがある人は多いのでは。

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梅田で買い物したり、用事で大阪市内に出て遅くなり、晩ごはんを作る体力がない時は、駅構内や百貨店にある551蓬莱の豚まんと焼売を買って帰る。うちの子たちは豚まんが大好き。食べ応えがあるので1人2つも食べたらお腹一杯になってくれるし、焼売は私の酒の肴にぴったりなので都合がいい。

ある日ふと、子どもの頃、551蓬莱の豚まんじゃなくて、あんまんもよく食べていたことを思い出した。私が幼い頃、今は亡き私の母が難波や大阪市内へ出かけた時に、よくおみやげで買って帰ってくれていたのだ。大阪南部の衛星都市には、大阪市内に出かけると、551蓬莱かヒロタのシュークリームか、りくろーおじさんのチーズケーキを買ってくる習わしのあるお宅が、うち以外にも多かったんじゃなかろうか。

あんまんもおいしかったよなー、でも梅田で売ってるのは見たこと無いなーと、551蓬莱のHPを見てみると、あんまんは難波本店か通信販売でしかないとのこと。大阪南部にあった実家を出るまでや、出てしばらくは、難波によく行っていたのだが、子どもが生まれて大阪北部に引っ越してからは、梅田の繁華街の方が近いこともあり、用事がない限りなかなか行かない場所になっている。

じゃあ久しぶりに、あんまんを買いに難波へ行ってみようか。

久しぶりに来た難波駅前は、駅前の車道が歩行者専用道路になってたり、よく献血車が停まっていた広場が工事中だったりして、私がよく難波で遊んでいた頃(こんな風に書くとチャラいですが遊ぶと言っても本屋めぐりとなんばCITYめぐりとかです)と比べると、随分さま変わりしていた。

ただ、髙島屋のかっこよさだけは変わっていなかった。

名建築とビルビルしいビルたちの組み合わせに逆光は勝利だ。

午前11時すぎに地下鉄でなんば駅に着いたあと、地上に上がる前に、髙島屋のデパ地下にある551蓬莱も覗いてみた。すでに何人か並び、豚まんがどんどん売れていた。土曜日のまだ午前中だというのに、551はいつだって人気だなあ、おいしいもんね。こちらにあんまんは置いてないので、地上の難波本店を目指す。

ミナミの商店街といえば心斎橋筋商店街が有名だけど、私には難波駅に近い戎橋商店街の方が親しみ深い。

戎橋とは道頓堀のグリコの看板でおなじみのあの橋のこと。戎橋商店街はここから南へ、南海電車難波駅まで伸びる商店街。

服飾店が多くて華やかな印象のある心斎橋筋商店街よりも、551や布屋なんかがあり、庶民的なイメージ(個人の感想)があって、私には戎橋筋商店街の方が親しみ深いのです。

難波駅側から商店街に入ると、すぐ目に付くのが、アイスキャンデー屋さんの北極

そうそう、ペンギンの看板が子ども心を釘付けにしてた~。

関西人にはペンギンのアニメがかわいらしいこのCMで、DNAに刻まれているレベルの親しみ感があると思う。

北極のアイスキャンデーも、暖かくなったら、また買いに来よう。

ふわふわぷるぷるのスフレ系チーズケーキが、6号サイズで税込865円とコスパ最強スイーツの誉れ高い、りくろーおじさんの店も、すでに人がまあまあ並んでいた。

昔はここじゃなくて、たしか南海通りの入口付近にあって、当時は500円くらいだったよな~と、りくろーおじさんを見るといつも思い出すことを、今日も思いながら道を行く。

あー、とらや、閉店しちゃったんよねー。

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3階まで色とりどりの布が所狭しと並んでいるカオスっぷりが楽しかったんよな~。

などなどなど、思い出にふけりながら歩くと551本店に到着。

え?もうこんなに並んでるの!

着いたのは11時半くらいだったけど、すでに20人以上の行列が。

わかってはいたけれど、はー、すごい人気だなあ。

でも、店員さんの手さばきがとても早いので、行列はサクサク進む。

レジでお会計の時、店員さんに「お客さんいつもこんなぐらい並んでるんですか?」とたずねたら、これでも普段よりお客さんは少ない方なんだとか。

コロナ前はこの2倍くらいの行列ができていたらしい。本店の人気、恐るべし…。

並んでいる間に、何を買おうかじっくり考える。餃子と焼売もおいしいんよなー。

いや、ここは、初志貫徹で、あんまんと叉焼まんを家族分にしよう。予算的にも。

写真上部にある「今期最大売上個数634」って、1日の売上ってことなのかな?

すげえなー。ちまきもおいしいもんね。

中華ちまきの誘惑に勝てず、3個でお安くなるセットを、まんまと買ってしまった。

実は551にもアイスキャンデーがありまして、北極のペンギンに対し、こちらはシロクマがマスコット。デザインがこちらも、かわいい~~~!

無事に目当てのあんまんたちも買えたし、このまま帰ろうかなと思ってたら、551蓬莱の並びに、似たような豚まんが売られていることに気がついた。あれ?別の店?でも蓬莱?どうゆうこと?

実は先ほど購入したのは、551蓬莱(株式会社蓬莱)で、こちらは蓬莱本館(株式会社蓬莱本館)のお店。

HPやWikipediaによると、元々は戦後すぐにできた「蓬莱食堂」というお店が、のれん分けし3つのお店に別れたそうで。そのうち今も営業しているのが、551蓬莱と蓬莱本館。Wikipedia丸写しの説明で申し訳ないのだが、551蓬莱では扱わない冷凍の豚まんはこちらの製品で、関西のスーパーマーケットで見かける「蓬莱」ブランドの豚まんは、ここのものらしい。今度見かけたら、名前をよくチェックしてみてね。関西では有名な豆知識。うそ。私は調べるまで知らなかったです。

 

そうだ、お腹空いてるし、こちらの豚まんとあんまんを買って、道頓堀のベンチで食べよう!しかも、こっちには叉焼まんじゃなくて角煮豚まんっていうのが売ってる!よし、それも買おう。予算の都合で家族の分はまた今度だ。

 

蓬莱本館にもアイスキャンデーがあった。

こちらはロゴに丸みがあってかわいいな~。

暑くなったら、食べ比べ&パッケージ見比べ大会をしよう。そうしよう。

戎橋筋商店街を北へ、てくてく歩き、じきに戎橋に到着。

コロナ前に戻りつつある人通りなんだろうなきっと。外国人観光客もけっこう見かける。

道頓堀川に来たら、かならず臨む風景。

川沿いにびっしりビルが立ち並ぶ景色が、とても大阪っぽくて、好きなんです。

水上バスが来たので手を振ったら、何人か振り返してくれてうれしかった。

道頓堀川の両側が遊歩道になったのはいつだったっけな。

運良く、グリコの看板の真下のベンチが空いていた。

やったー!食べるぞ!551は帰ってから食べるけど。

蓬莱本館の方の箱を開ける。

この日の気温は8~10度くらい。寒かったけど品物はまだ温かくて、手に取るとやわらかいほわほわな触感と温もりが、冷えてた手先にじんわりしみ込みました。尊み!

下は薄いクッキングペーパーみたいな敷き紙。皮の持っていかれ度はこんな感じ。

まずは豚まんから食べ、記憶の中の551の豚まんと比べる。

あ、なんか、551よりも胡椒がひかえめなのかな。パンチが来るというよりも、ほんわか優しい感じのお味。皮は551同様、ほのかに甘みがあってとてもおいしい。

思えば、蓬莱本館のできたてを食べるのは初めてかも。へー、こんな感じなのか。これはこれでおいしいね。

続きまして、蓬莱本館の角煮豚まん。こちらはきれいに敷き紙が取れました。いやっほい。

割ってみると、おー!中からごろっと角煮が出てきた!

緑色のはチンゲン菜。オイスターソースがしっかり効いていて、思った以上に本格中華の味がする!わ、これ、めっちゃおいしい。食べ終わったすぐでも、また食べたい。

最後はデザートのあんまん。ヒュッとてっぺんがとんがってるフォルムが、とてもかわいい。

あんまんは結構皮を持っていかれました。残念。

あんは少しとろみがあるような、しっとりやわらかいあんこ。こちらも優しさで包まれるような甘さ。おいしいおいしい。冷えた体に甘みがしみ込むねえ。

帰宅後は、551でものにした獲物たちを温めなおして、ちょっとした飲茶パーティに。これだけだと、子ども達が微妙に満たされなさそうだったので、念のため冷や飯でチャーハンも作った。うちには子どもが大、高、中、小と4人います。ちょっとした炭水化物パーティでもあるな。いつもは箱のまま無造作に食べるけど、写真映えを気にして皿にのせてみた。おお、なんか「551のあるとき~」感が高まったぞ。

551の方の敷き紙は竹の皮。昔に聞いた話では、よく温めるときれいにはがせるそうなのだけど、今日は温もりがいまいちだったのか、結構持っていかれました。

子どもの頃は、この、竹の皮についたのを前歯でこそぎとって食べてたな。

やったよね?ね?

初めて食べる551の叉焼まん。刻んだ叉焼がたっぷり入っていて、これも本格中華な味がする!わあ、おいしいなあ。これもまた、食べたくなる味だ。梅田だと阪神百貨店のデパ地下でも売ってるそうなので、恋しくなったら買いに行こう。

551の中華ちまきを食べたことはありますか?めっちゃおいしいんですよ。お値段も手ごろだし。今回は冷蔵のまま持ち帰ったけど、ホカホカの温かいものを買って食べ歩きするのもおすすめ。イチオシは阪急電車の十三駅のホームの売店で買って、電車が来るまでに食べ終わるのが最高においしいシチュエーションです。思わず敬体で文章を書いてしまうくらい、食べて欲しいおいしさ。

最後はお待ちかねのあんまん。あんまんは、わりときれいに敷き紙がむけました。いやっほい。

551のあんまんは黒ゴマが使われていて、香ばしくねっとりとした食感。蓬莱本館のもおいしかったけど、こちらもまた味が違っていておいしいなあ。子どもの頃に食べていた時よりも、ゴマの風味をより感じる気がする。私が大人になったせいかしらん。

末っ子は途中でおなか一杯になり少し残していたけど、他の子たちは喜んで完食してくれた。買いに行ったかいがあった。

 

551の豚まんがないときでも、551の商品がありさえすれば、豚まんがあるときみたいにほがらかになる。

そして551じゃない蓬莱の豚まんがあるときも、それはそれでおいしくて、とてもほがらかな気持ちになったのであった。おわり。

ほがらかな自撮り